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ブログ

2019.Apr.10〔Wednesday〕

地球儀と地球-明確な対象と深遠なる実体‐

こんにちは、塾長の太田です。

新中学1年生に地理の指導をしていて、地球儀を使ったときに、次のようなことを思いました。

分かりやすい形式を備えた地球儀は、テスト問題のようで、その上に人が住む実体としての地球は、そこに人が住んでいるからか底なしでつかみがたく、テスト問題を解く人間のようなものだと。

テスト問題は、〇×をつけて点数を出すために、人間がつくったもので、問題文・質問文には正解に至るための道標がつけられていて、とても論理的で明快です。そうした明快な対象に向かうときは、準備すべき持ち物も明確で、準備する段階で間違いがあった場合は、その原因も必ずといって良い程突きとめることができます。

大体の場合、物事を解決するには方法があります。

例えば、怒りをコントロールすること。人間の自然な感情である怒りと上手に付き合うための心理教育として、1970年代にアメリカで生まれたとされている「アンガーマネジメント」。世知辛い現代社会の状況を反映してか、日本でも、ここ数年よく耳にするようになりました。

色々な怒りのコントロールの方法があるかと思いますが、私は次の3つのことをリストアップしてあります:

(1)テレビでみた情報から、「3秒ルール」。怒りの感情が湧いたときに、3秒を頭の中で数えること(怒りのピークは6秒間だと言われているようですが)。

(2)ある禅僧の方が書かれた本から、何らかの刺激が入ってきたときに、それを意味に変換せずに、ただの刺激(情報)として受け入れる(受け流す)訓練を重ねること。

(3)2年程前に、NHKの番組で放送されていたのですが、怒りは心臓病や肌荒れの原因になるとのことです。怒りによって血液中の成分に変化が起き、通常は丸い形をしている血小板が「つぶれた金平糖」のようになり、アドレナリンによって活性化された血小板は、そのトゲでお互いにくっつきあい連なっていき、それが心臓病の引き金となる「血栓」のもとになるということです。また、活性化した交感神経が末梢の毛細血管の収縮を引き起こし、それが肌の美しさにも悪い影響を与えるとのことです。NHKの番組で、血小板がつぶれてそこからトゲが出ている映像を見たときには、本当にゾっとしました。人間が動くのは自分が損するか得するかという損得勘定によるものが大きいため、この例は説得力があるのではないでしょうか。

さて、こうしたことを勉強で考えたときはどうでしょうか。

勉強でつまずいたとき、そこには何かしらの原因があることがほとんどです。

例えば、計算問題での間違いが多い場合は、ノートの書き方や解き方の過程を見させていただいています。そうしたところに間違いが起こる原因があるからです。その上で、いつどんな状況で解いても間違いが限りなく少なくなる計算の過程を指導しています。

暗記ものでつまずいている場合は、まず人間の脳の現実を受けとめていただき、その現実を受け入れた上での最適な学習方法を指導しています。

英作文や語順整序問題ができない場合も、そこには明確な原因があるため(暗記すべきことをしていないという問題ではなく)、できるようになるための方法を指導しています。

また、先程の血小板の例では、イガイガに形を変える姿を映像で見たときに、怒りの怖さを実感した訳ですが、勉強においても、様々な場面で「見える化」して考える方法の指導をしています。

ただ、ここからが、話の後半。血小板の例では、自分が怒ることで自分に損が生じることが怒りをおさえることに通じる可能性が高いことが示された訳ですが、勉強で最も難しいのは、生徒さんが、テストの点数が伸びないことや点数が下がることを損と感じ、もしくは有用な勉強のしかたに関する方法を得と感じるかは、少しナイーブな問題だということに潜んでいます。

地球儀は人間がつくったものですが、地球はちがいます。その当たり前の事実に、既に底なしの神秘があります。そうした地球に、つかみどころのない人が住んで生活しているのですから、話はもっと複雑です(人間がつくったものそれ自体は限定的ですが、人間そのものはそうではありません)。

テスト問題は人間がつくったもので、正解に至る論理は実に明快ですが、勉強は人がする以上、勉強をするという行為は、既に平面的な紙におさまりきらない深淵にあります。

近くて遠い深淵と向き合う覚悟で、この仕事を始めさせていただきました。

明日からも、明確な対象と深遠なる実体の狭間で、生徒さんとの“対話”を楽しみたいと思います。