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2019.Jun.9〔Sunday〕
”ジャムセッション”-開校1周年という時空においてー
こんにちは、塾長の太田です。
この度 6月9日をもちまして、個別指導塾Minoriは、開校一周年を迎えることができました。
これもひとえに、開校後よりご贔屓下さる皆様のお蔭と、深く感謝致しております。
自戒の日々を送っておりますが、ますます身を引き締め、変動する世界において、小さな個別指導塾ができることは何か、生徒さんとよりよく向き合うにはどうしたら良いか、日々考え続けたいと、改めて感じております。
さて、以前のブログで、音楽にたとえると、塾は“ジャムセッションの場”といったようなことを申し上げたことがありました。講師が日頃の絶えまぬ練習を積んで、生徒さんの力を引き出すように導き、生徒さんが日頃の練習を積んで、”セッション”で旋律を奏でて・・・。生徒さんが練習していない状況があると、少し厳しくしてしまうこともあり、そうしたときは反省します。
“ジャムセッション”に関連することですが、先日のブログで、私がドラムを習っていたときの講師がプロミュージシャンの方だったとお伝えしました。その方は、ベースも演奏されていて、レッスンの一環で、“ジャムセッション”を体験させていただいたこともありました。そのとき驚いたのは、ベースを弾かれた師が、ドラムを叩く私の実力以上のものを引き出してくれたことです。
そのとき私の心の中には、その場における何ともいえない“一体感”、自分の中での“達成感”、“さらに頑張るぞという気持ちの発芽”がありました。
塾でそんな指導をしたいとこころがけておりますが、なかなかそうはいかないのが現実です。そうしたことは、必ずしも、狙ってできるものではないからです。
ただ、最近、講師の私を勇気づけてくれることが、何回か連続してありました。
それは、私がこれまで、同様のことを複数の生徒さんにお伝えしたことはあったのですが、同じ内容のことを、それぞれの生徒さんが正に欲していたときにお伝えすることができて(ほぼ偶然と言える出来事ではありましたが)、生徒さんの目が輝き私の心が振動するといった瞬間でした。
拙者の指導と比較することはできないのはもちろんですが、ただ、どのような素晴らしい古典でさえも、強制的に読まされては、その価値はわかりません。自分が欲したときに、それに応えてくれるものに出会うと、そのものがもつ価値が輝きます。
そうした瞬間に立ち会うには、お互いが能動的な姿勢をもっていることが前提となるのですが、塾でそうした瞬間があることを考えると、勉強はキライで面倒くさいと口にしてはいても、生徒さんのこころの中には、どこかに学びたいという欲求・学ぶ喜びや、向上する気持ちがあると確信します。
一方的に伝えるのではなく、“誰が、いつ、どのようなタイミングで”。生徒さんの力や好奇心を引き出すことを尊重しながらも、ここぞというときに合図を送る。それには、観察力と集中力が必要です。さらに、その瞬間を見極め、瞬時に合図を送るには、準備も必要です。準備したことを一方的に使わないことをこころがけていますが、生徒さんの好奇心が表に出たときに、素早く対応できるようにするためには、常に準備が必要です。準備の足りなさを反省するときもあります。
生徒さんが本来もっているものを引き出すことを大切にしつつ、生徒さんに能動的な姿勢をもってもらえるようにするにはどうしたら良いのか、ときには不本意なかたちで物事を伝えてしまうことを反省しながら、自らは常に準備を欠かさぬようにし、明日からも考え続けたいと改めて思います。