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個別指導塾|安曇野市穂高|Minori

ブログ

2023.Feb.22〔Wednesday〕

“伝える”ということに潜む功罪

こんにちは、塾長の太田です。

前回のブログで、生徒さんの言動により、“私”(オトナとしてのワタシ)がよって立つ場所が瓦解することに関する話をさせていただきました。

物事には“両義性”があり、人間存在には、常にそうした側面がつきまといます。

今回は、“伝える”ということに潜むそうした面について。

まず、ある生徒さんについての話。

その生徒さんは、数学・理科の能力が、かなり抜きん出ていて、私も舌を巻くほどです。

それとは対照的に、英語は、数か月前までは、公立高校入試を時間内に解くための時間の2倍以上かかっていることがありました(もちろん、短時間で解くためのアドバイスは逐一させていただいておりました)。

ただ、冬期休業中に、特別講習を設け、時間内に解くための“解法”を明確に伝える機会を設けたところ、その生徒さんの“英語のテスト問題を解く力”は、目を見張るほど、向上しました。それは、中学3年生の最後の模擬テストの結果にも反映されていて(英語の点数だけでなく)、総合点で学年1位と思われる成績でしたが、敢えて聞かないでいます。

こうしたことから感じるのは、生徒さんが自信をなくすことを恐れずに、明確に伝えるべきことを伝えることを躊躇しない勇気をもつのが、大切なときもあるということ。

他方で、ある生徒さんを鼓舞するつもりで伝えていたことに関して、その生徒さんが負の意味に解釈されていたことを、先日、知る機会がありました。“個別指導塾”である以上、それぞれの生徒さんの性格に常に留意したうえで指導させていただいておりますが、“指導”ということについてのむずかしさを、あらためて感じています。

そうしたなかで、私にできることは、常に考えつづけ、自らを俯瞰しながらも、本気で(“本気”ということが人間存在につきまとう問題の根源であるかどうかの議論は別として)、指導にのぞむことしかありません。